メディデータSynthetic Control Arm® メディセンナ・セラピューティクス社の再発膠芽腫の 第Ⅲ相臨床試験における使用をFDAが支持

  • 米国メディセンナ・セラピューティクス社の再発膠芽腫の第Ⅲ相試験において、メディデータのSynthetic Control Arm®の使用がFDAから支持を獲得
  • Synthetic Control Arm®によって作成された合成対照群は、単群試験を強化することで、より効率的な無作為化臨床試験を可能にする新しいソリューションとなりうる得る

 

(2020年10月28日 米国報道発表資料抄訳)ダッソー・システムズのメディデータは、米国食品医薬品局(以下、FDA)が、浸潤性が非常に高い悪性脳腫瘍である再発膠芽腫(rGBM)を対象に現在開発中の治療薬MDNA55の第Ⅲ相試験において、メディデータのSynthetic Control Arm®の使用を支持したと発表しました。

今回のFDAの発表は、従来の無作為化対照薬を使用する適応疾患の第Ⅲ相試験において、ハイブリッド外部対照群(Synthetic Control Arm®で合成された患者と無作為化患者を組み合わせた群)として初めて導入される例となるものです。

 

クリニカルステージにある免疫療法の開発を手掛けるメディセンナ・セラピュ―ティクス社 (NASDAQ: MDNA, TSX: MDNA)は、再発膠芽腫を対象とする第Ⅲ相登録試験でハイブリッド外部対照群を使用予定です。ハイブリッド外部対照群を設けるベネフィットとして、臨床試験で対照療法に割り付ける患者数の削減、正確な科学的データの取得、よりスピーディーな開発の実現が可能になることが挙げられます。この第Ⅲ相試験に先行して行われた第Ⅱ相単群試験ではSynthetic Control Arm®によって作成した合成対照群にも適用されており、その合成対照群に基づく治療効果の推定値は第Ⅲ相試験での使用を正当化するためのブリーフィング情報の一部としてFDAに提出されました。

 

メディデータのAcorn AIデータサイエンス担当バイスプレジデント、Ruthie Daviは、次のように述べています。

「FDAの支持を大変嬉しく思います。再発膠芽腫に対するメディセンナ・セラピュ―ティクス社の新薬であるMDNA55の開発をサポートするための精密かつ科学的な比較が可能になります。再発膠芽腫と闘う患者さんの延命治療法はまだ確立されていませんが、ハイブリッド外部対照群を用いた臨床試験による成果が大きな希望となると確信しています。」

 

また、メディセンナ・セラピュ―ティクス社の社長兼最高経営責任者(CEO)であるFahar Merchant博士も革新的な本臨床試験に期待を寄せています。

「MDNA55を用いた再発膠芽腫治療のためのハイブリッド外部対照群を組み込んだ革新的な試験をデザインするために、科学的かつ正確な根拠を提供したメディデータのAcorn AIチームに大変感銘を受けました。彼らの専門知識とオピニオンリーダーとの共同作業は、本臨床試験で適切に設計された外部対象群の有効性をFDAに示すのに役立ちました。このユニークな試験デザインがFDAに認められたことで、再発膠芽腫を対象とした第Ⅲ相試験を早期に完了し、予後不良でアンメットニーズの高い本疾患に対する治療の新たな選択肢を患者さんに提供できるようになると期待されます。」

 

メディデータのSynthetic Control Arm®によって作成された合成対照群は、新しい治験薬で治療された患者さんの人口統計学的および疾患特性と一致するように、過去の臨床試験のデータから慎重に対象となる患者さんを選び出して形成されます。この合成対象群は単群試験を強化し、標準的な治療法が患者さんにとって現実的でない、あるいは受け入れられない適応症相において、より効率的な無作為化臨床試験を可能にする新しいソリューションです。

 

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