未来の治験を形作る:Medidata NEXT New York 2024の主なポイント
臨床試験の分野が進化する中で、より統合されたデータ主導型かつ患者中心のソリューションへの需要が高まっています。特に、臨床研究への参加前後を通じて患者を継続的に関与させ、臨床研究全体にわたるすべてのデータソースを接続・管理する包括的なアプローチが求められています。
NEXT New York 2024では、臨床試験の新しいビジョンを構築する業界の取り組みと、それが関係するすべてのステークホルダーにとって何を意味するのかに焦点が当てられました。以下にハイライトをご紹介しますので、ぜひお読みいただき、NEXTからの最新情報をご覧ください。
業界イノベーションを加速させるための新たなビジョンを推進
NEXT New Yorkには、AbbVie、Stryker、Karyopharm、Merck、Parexel、IQVIA、AstraZeneca、Syneos Healthなどからの講演者を含む、1,500人以上のライフサイエンス分野のリーダーが参加しました。
私たちは、臨床研究へのアプローチを変革するメディデータのパラダイムシフトの次のステップについて議論しました。そのミッションは、試験の加速、患者や試験施設をパートナーとして扱うこと、そしてAIによる洞察を活用することです。
今回、従来のポイントソリューションから、3つの価値重視のエクスペリエンスへの移行を発表しました:
The Patient Experience: 患者、試験施設、研究者間のより強い結びつきを促進する。
The Data Experience: 包括的なデータ管理を活用して試験結果を向上させる。
The Study Experience: 臨床試験の設計と実行を高める。
これらのエクスペリエンスは、顧客、患者アドボケイト、研究施設の協力によって形作られています。「Medidata Customer Advisory Board」(3大陸で55以上の組織と会議を完了)、「Patients Insights Board」(多くの疾患領域の患者アドボケイトで構成)、「Site Tech Board」(経験豊富な試験施設代表者のパネル)といった取り組みにより、臨床試験のステークホルダーに意見を反映させ、今後の提供価値の向上を目指しています。
「エクスペリエンス(体験)とは、臨床試験の枠を超えた患者の視点を意味します。それは、センサーや日誌などを使用して試験中の施設への来院以外でもデータを収集することを指し、試験終了後でもその患者とやり取りを続けることができることを意味します。」
– Anthony Costello, CEO, Medidata, a Dassault Systèmes Company
デジタルヘルスイノベーションを推進するパートナーシップの構築
より患者および施設中心のソリューションを創出するには、全員参加型のアプローチが必要です。メディデータは、NEXT New Yorkで業界の課題を解決するための4つの戦略的パートナーシップを発表しました。
Cogstate: メディデータとCogstateは、中枢神経系(CNS)試験のニーズに合わせた統合型eCOAソリューションを共同開発しました。
Click Therapeutics: メディデータの業界経験とClick Therapeuticsの先進的なデジタル治療技術を組み合わせたパートナーシップを形成しました。
Snowflake: メディデータとSnowflakeは、リアルタイムで顧客に完全な「データ製品」を提供するデータ交換の実装に取り組んでいます。
Emerson Clinical Research Institute:メディデータは、エミー賞受賞のTV番組「Tu Salud Tu Familia」を通じて臨床試験における多様性を促進するため、ファビアン・サンドバル博士との提携を発表しました。
「CogstateとMedidataのパートナーシップが提供する科学と技術の戦略的組み合わせにより、より高度な臨床試験の意思決定と、より良い患者の治療結果をもたらすユニークなデータ品質のイノベーションを実現します。」
– Brad O’Connor, CEO, Cogstate
AIで臨床研究を変革
NEXTで最も注目されたトピックの一つはAIでした。特に、AIが臨床研究エコシステム全体に変革をもたらす可能性について議論が行われました。しかし、ライフサイエンス分野の専門家が「より賢く、効率的に働く」ために、どのようにAIを活用すればよいのでしょうか?
試験設計において、AIは計画や実施のリスクを軽減するだけでなく、試験構築プロセスの変革と効率化にも活用されています。
データマネージャー向けには、監査履歴レビューのための新しい生成型AIアシスタントを提供しており、監査データの分析と探索を効率化することで時間を節約し、日常業務を改善します。
AIは、電子医療記録(EMR)の活用や、臨床ノート、遠隔医療プロトコルなど多様なデータソースの情報を引き出すことで、患者ケアにも革命をもたらしています。
AIの導入は臨床試験施設にも波及効果をもたらします。プロトコル設計にAIを活用することで施設運営やワークフローを最適化し、さらにキャッシュフローや財務状況を改善するための統合も進んでいます。
メディデータの「AI Everywhere」アプローチは、新しいエクスペリエンスを支える基本的な要素です。ここで挙げた事例は、AIがすでに提供している多くの可能性のほんの一部に過ぎません。
「AIは単なる効率化の推進だけでなく、施設のニーズに積極的に耳を傾ける時間を増やす機会を提供します。施設とパートナーシップを築くだけでなく、患者から学ぶことも含まれています。」
– Batisha Anson, Global Head, Patient Diversity & Health Equity, Syneos Health
業界最高峰のイベントを再体験
NEXT New York 2024のライブストリーム再放送がオンデマンドで視聴可能です。製薬、バイオテク、メドテック分野の業界リーダーによる2日間にわたる魅力的なコンテンツをご覧いただけます。
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