アーリーアダプターからのフィードバックによって示されたリモートSDVの価値
Medidata Remote Source Document Reviewについてのフィードバック
規制当局や業界がリモートSDVを採用することはすでに数年前から可能でしたが、規制面での逆風により導入が困難になっていました。しかし、COVID-19パンデミックという緊急事態において臨床試験の継続性をサポートするために、米国FDAを含む規制当局がこの技術の採用を受け入れました。
このブログでは、「Medidata Remote Source Review」のサイトユーザーへの調査結果を紹介します。 Medidata Remote Source Reviewは、モニターが迅速かつリモートで治験実施施設から重要文書を入手し、ドキュメントワークフローを自動化して文書のリモートレビューを行うことでソースデータベリフィケーション(SDV)とソースドキュメントレビュー(SDR)をサポートするクラウドベースアプリケーションです。
この調査は、サイトユーザーのMedidata Remote Source Reviewの使用経験と満足度を把握することで、サイトがどのようにテクノロジーを使用しているか、また使用経験をどのように向上させられるかよりよく理解するために実施されたものです。以下の結果は、米国の治験コーディネーターを中心とした146名の回答者からのフィードバックに基づいています。
調査結果とインサイト
結果 #1: 全回答者の過半数が、一部またはすべてのリモートSDVを支持
今回の調査では、75%の回答者がリモートSDVを利用しており、週に平均10件のドキュメントをアップロードしているという結果が得られました。
結果 #2: リモートSDVを支持している回答者は、月平均で3.4回分の訪問がなくなり、平均8.9時間の時間短縮となっている
最近のICH E6 (R3)ガイドラインのドラフトでは試験実施の効率化、質の向上が謳われていますが、実際にリモートSDVによってモニタリングのための訪問が月平均8.9時間削減されました。このデータはさらに、モニタリングの訪問回数が月平均3.4回減少したことで効率性の向上を裏付けています。モニタリングの訪問回数が減ることは、治験の全体的なコストを削減できるため、スポンサーにとってもメリットがあります。
結果 #3: 安全性に関する懸念はリモートモニタリングによって迅速に対処される
RBQMの主な目的は、治験参加者の安全とデータ品質に影響を与える分野にモニタリングのリソースとそこにかかる労力を集中させることです。回答者の80%が、モニターは現場でのモニタリング活動と同じかそれ以上に迅速に安全性への懸念を特定し、対処していると回答していることから、データはこの変化を裏付けています。
結果 #4: 回答者はオンサイト訪問よりもリモート訪問の準備に多くの時間を費やしている(平均5.5時間)
リモートSDVでは、オンサイトモニタリングに比べてリモート訪問の準備にかかる時間が増加しました。これは、資料のアップロードに手間がかかったためだと思われます。 このデータは品質指標を示しており、メディデータが文書のアップロードを強化するソリューションを構築することで、プロセスの効率化をさらに支援するためにの余地があることを示しています。
結果 #5: Medidata Remote Source Review を利用している大半のサイトユーザーが満足と回答
調査結果によると、ユーザーはテクノロジーを採用し満足していますが、ユーザーエクスペリエンスを向上させるために追加努力が必要であると考えています。リモートSDVのポテンシャルを示す指標ように、10人中8人が満足と回答し、約半数の回答者がRemote Source Reviewを同僚に推薦する可能性が高いと答えました。
業界全体でリモートソースドキュメントレビューの導入が進む中、アーリーアダプターが先んじて将来への道を切り開いています。ユーザー視点と経験から得られた貴重なインサイトによって満足度が高まり、ユーザーエクスペリエンスを向上させるために製品開発のフォーカスに役立てることができます。
日本で昨年8月に実施したCSA、Targeted SDV(TSDV)のWebinarでのアンケート結果でも、COVID-19によって現地でのモニタリングが制限されたことで、代替手段として電話やEmailなどを用いたリモートモニタリングを実施していると回答した参加者は過半数を超えています。COVID-19をきっかけとして、一時的なものとしてではなく今後本格的にリモートSDVが検討されていくと予想されます。
Medidata Remote Source Reviewの詳細はこちらをご覧ください。